LAN内のコンピュータの共有フォルダにアクセスできなくなった
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今までLAN内のコンピュータから参照できていた共有フォルダが、何かのタイミングに突然参照できなくなるといったケースがあります。
この原因には、複数ありますが、今回は一番わかりにくい原因の解決方法を示します。
現象
ウイルス駆除ソフトやファイヤーウォールソフトをインストールしたタイミングで、今まで外部のコンピュータから参照できていた共有フォルダが、ネットワーク越しに参照できなくなることがあります。
もしくは、無線LANの子機をインストール、アンインストールしたタイミングで、今まで外部のコンピュータから参照できていた共有フォルダが、ネットワーク越しに参照できなくなることがあります。
後者は今回わたしが経験したケースで、前者は一般的にこの原因で起こる問題です。
※
原因
IRPStackSizeの値が、15以下にリセットされてしまった可能性があります。
IRPStackSizeとは
IRPとはI/O Request Packetの略で、アプリケーションからI/O要求が発生したときに、処理されます。
I/Oとは、Input/Outputの略で、コンピュータの入出力の意味です。コンピュータに何か処理をさせる場合に発生するものがI/O要求です。
IRPStackSizeとは、Windowsで使用されるI/O要求パケット(IRP)のスタックロケーション数を指定したもので、特定のトランスポートやドライバでは、この数値を大きくする必要があります。
IRPStackSizeの既定値は、15で、設定できる値の範囲は11~50です。
解決方法
※この方法はレジストリを操作します。レジストリの操作は、誤るとコンピュータが起動しない事態に陥ることがあります。必ずバックアップをとり、自己責任の下、行ってください。
[スタート]->[ファイル名を指定して実行]->「regedit」と入力->[OK]をクリックすると、レジストリエディタが起動します。
以下のキーをたどります。
Services\LanmanServer\Parameters
右側のペインに、「IRPStackSize」のキーがある場合はそれをダブルクリックします。
ない場合は、ペインの何も表示されていない部分を右クリック->[新規]->[DWORD値]をクリックし、名前を「IPRStackSize」にします。
※この名前は、大文字と小文字で区別されるので、確実に上記の名前で入力してください。
できたキーをダブルクリックします。
[表記]を[10進]にして、[値のデータ]を、15以上の値にします。
ここでは「18」にしました。
[OK]をクリックして、レジストリエディタを終了したら、コンピュータを再起動すると設定が反映されます。
IRPStackSizeの値について
WindowsXPでは、IRPStackSizeの初期値は15になっています。
つまり、ここで15以下に設定しても、現状は改善しません。
そこで、最低でも16に設定する必要があります。
しかし、IRPStackSizeの値は3ずつ増減するとよい、といわれており、そのため初期値が15であるならば、18にするのがよい、ということになります。
※3ずつ増減するとよい、の根拠を見つけることはできませんでした。しかし、一般的にそのように言われているようです。もちろん、1だけ増減してもこの問題は改善することがあります。
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UpDate:2011-2-9