SEO(検索エンジン最適化)とは

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検索エンジン最適化(SEO)とは、HTML文書を、検索エンジンの検索結果の上位に表示されるように調整するテクニックのことを指します。
このページでは、基本的なSEOの知識を述べます。

なぜSEOか

SEOは、マーケティングの一種と考えられます。

インターネット上に溢れる多くの情報のうち、自分が必要としている情報にアクセスするためには、特定のURLを知っていれば別ですが、大抵の場合はURLやサイト名を知らないので、検索エンジンを利用することになります。
検索エンジンは、情報を探している人がキーワードを入力して検索をかけると、検索エンジンがインデックスしているHTML文書のうち、そのキーワードに関する内容について言及していると思われるものを、検索結果として出力します。

検索エンジンが、検索結果として出力したHTML文書は、検索エンジンのプログラムのアルゴリズムによって重要度を順位付けし、上位から表示します。
当然ながらユーザは、その検索結果の上から順に内容を精査していくことになります。ですから、検索結果の上位に表示されればされるほど、アクセス率が高くなることになるのです。

アクセス数が高くなれば、そのページにおいて扱っている商材が売れる確率が高くなります。
そのため、SEOはまず商用サイトにおいて注目され、それからアフィリエイトなどを行う個人的なサイトに波及していきました。

SEOの弊害/SEOスパム

検索エンジンは、クローラというプログラムを巡回させ、HTML文書の中身を調べ、その文書が扱っている内容は何かを分析し、関連キーワードを抽出し、データベースに登録する、という作業を行っています。
そして、この作業において、他のHTML文書とのランク分けも行っています。

SEOとは、あるキーワードで検索したときに、検索結果の上位に表示させるテクニックです。つまり、検索エンジンの実行しているHTML文書の分析方法がわかれば、任意のHTML文書を検索結果の上位に表示させることが可能になる、ということです。

どの検索エンジンに適合させればよいか

検索エンジンは当初、1つだけではなく、複数存在しました。
しかし、やがてGoogleなどの、他を圧倒する検索精度の高い検索エンジンが出現し、非力な検索エンジンを駆逐し始めました。これにより、国により優劣は異なりますが、2~3社の検索エンジンが検索エンジン市場を牽引することになりました。

SEOというテクニックは、数社による市場の寡占状態により、一気に脚光を浴びました。

特に日本では、Yahoo!JapanがGoogleと提携して、検索時にはGoogleのサービスを使ったことで、ほぼGoogleの一人勝ちといってもいい状態になりました。その後、Yahoo!は再び独自の検索エンジンを開発し、Googleとは袂を分かちますが、それまでの間、検索エンジン技術とは、イコールGoogleの技術であったといっても過言ではないでしょう。

そして、Googleの一人勝ちの意味するところは、「Googleのアルゴリズムさえ解明すれば、検索エンジンの上位に表示させることができる」ということでもあったのです。
もちろんGoogleはアルゴリズムを秘密にしているので、SEOを行う人は、試行錯誤しながら解析していくしかありませんでしたが、やがてどうすれば上位に表示させられるのかノウハウを手に入れる業者が現れ始めます。

SEOスパム

アルゴリズムがわかってしまえば、まじめに記事をかかなくても、極端に言えば、まったく何も情報のないページであっても、検索エンジンの上位に表示させられるようになりました。
ユーザにとって必要な情報を提供しているわけでもないのに、検索結果の上位に食い込んでくるのであれば、検索エンジン側からすれば、不正を行われているのと同じことです。
SEOスパムとは、検索エンジンの結果の上位に自分のサイトを表示するために、SEOテクニックを悪用することです。

しかし、検索エンジン側も、このような不正が横行すれば、検索精度が低められることになり、それはユーザが自社から離れていってしまうことにつながるので、アルゴリズムに変更を加えていくことになります。
そして、SEOスパムを行っていると認められたサイトには、検索結果の順位を大幅に下げたり、場合によっては表示しない、といったペナルティを科すことにしました。

もちろん、その後SEOスパムがなくなったわけではありません。まだスパムと認められていない手法を使って密かに順位を上げようとするサイト管理者(又はSEO業者)と、それを防ごうとする検索エンジン側のいたちごっこがくり返されているのです。
これにより、検索エンジンの精度があがり、結果として技術が向上したことは、ユーザにとってもよかったのかもしれませんが。

真面目なSEO

だからといって、SEOが悪というわけではありません。様々なスパムが横行したことにより、現在では、まっとうなHTML文書を書くことがSEOの近道となりつつあります。
基本的な、正統派のSEOとは、以下の3点に注意を払ってつくることです。

  1. 文書構造
  2. 利便性
  3. 信頼感

文書構造

正しい文法でHTMLを記述することが、まず第一です。
HTMLとは、文書の構造を指定する言語ですから、文書構造がきちんとつくられていなければ、そもそもHTML文書として成立していない、ということになります。
しかし、ブラウザによる見た目の方が文書構造よりも重視されているために、100%正しいHTMLを書けない場合もあるかもしれません。

だからといって、それがいけないことではないでしょう。
100%正しい文法で書こうとすれば、それは見た目にはあまりいいものにはなりません。そもそも文書なのですから、左側にメニューがあったり、ヘッダー・フッターがあったりするのはおかしい、ということになってしまいます。
そうではなく、おさえるべきところをおさえる、といった程度に考えましょう。

そのためには、HTMLの文法をチェックしてくれるツールを活用して、最低限文書として間違いがないかを確かめるようにしましょう。
以下のサイトは、HTML文書の文法をチェックして採点し、改善点を表示してくれます。

→「Another HTML-lint gatewayAnother HTML-lint gatewayを別ウィンドウで開く

守っておきたい文書構造

  • title要素を必ず入れる
  • h1要素が必ず1つある(h1要素がなかったり2つ以上あってはならない)
  • 見出し要素は、順番に配置する(h2の次はh3。いきなりh3から配置してはならない)
  • 使わない要素を配置しない、終了タグを忘れない、終了タグだけ配置しない

以上は最低限のものです。このほかにも先に挙げたHTML文法チェックを行い、必要な措置を施しましょう。

→詳しくは「具体的なSEO」をご覧ください。

利便性

利便性とは、ユーザの使いやすさのことです。
使いやすさとは、以下に注意を払うということです。

  1. 文字が読みやすい
  2. リンクがわかりやすい
  3. 現在地がわかる
  4. 情報が探しやすい

1.文字が読みやすい

文字が極端に小さかったり、背景色との色の差がなくて、見にくいのはよくありません。
また、行間や文字と文字の間がつまりすぎているのも読みづらくします。

よく、見た目にお洒落な感じを出そうとするあまり、ものすごく文字のサイズが小さく、さらに色をうすいグレーにしているブログなどがありますが、とてもユーザーフレンドリーとはいえません。

確かに、文字を小さくした方が小さなスペースで文章をまとめられるので、収まりがよく格好良く見えるのですが、それと読みやすさは別です。
ブログのように私的で、人に読ませようと思っていなければいいかもしれませんが、多くの人に読まれたい、アクセス数をアップしたいと思うのであれば、本文の文字の大きさは最低でも12ptはほしいところです。
本来ならば、文字の大きさをポイント数で固定してしまうのは推奨されません。
文字の大きさは、 ブラウザの設定で読者が個々に変えられるようにするべきですが、そこまでやってしまうと、見た目をかなり犠牲にしなければならない場合もあるので、ここでは文字の大きさを固定する代わりに、読めるであろう最低ラインを決めておくことにします。
この文字の大きさの最低ラインは、サイトを訪問するユーザの層を想定して決める必要があります(若ければ小さい文字でも比較的読めるだろうし、高齢者であればかなり大きな文字にする必要があるなど)。

また、文字の大きさ以外に、背景色との色の差別化も重要です。白と黒、というような両極端に近い差別化をはかるべきです。以下に紹介するアクセシビリティチェックツールで調べてみればわかるとおり、自分の目では読めても、一般的には「読みづらい」と思われてしまうことはよくあることです。

行間が詰まりすぎているのも読みづらくなります。
CSSのline-heightプロパティで、行間を調節することができます。150%くらいに指定すると読みやすくなります。
→詳しくは「CSS:プロパティリファレンス:line-height」をご覧下さい。

文字と文字の間が詰まりすぎているのも読みづらい原因となります。
CSSのletter-spacingプロパティで、文字間を調節することができます。1~2pxくらいはあけましょう。空けすぎるとスカスカになるので注意しましょう。
→詳しくは「CSS:プロパティリファレンス:letter-spacing」をご覧下さい。

これ以外にも、見出しの順位付けがわかる、段落がわかる、といった見栄えに関することのほか、一行に収まる文字数を50文字以内にしたり、文章が終わったら改行する、こまめに段落を設定する、といったことでも見易さは変わってきます。

2.リンクがわかりやすい

リンクとは文書と文書をつなぐ導線です。
初期設定では、リンクが設定されているテキストには、下線がひかれています。また、一度も訪問したことのないリンク(未キャッシュリンク)は青色、一度アクセスしたリンク(既キャッシュリンク)は紫色、と色分けすることで、ユーザはそのリンク先に行ったことがあるのかないのかを判断できます。

この決まりごとは、CSSなどで変更することが可能です。しかし、リンクテキストに下線がなかったり、リンクテキストでない文章と同じ色であったりしたら、リンクであることがわかりづらくなってしまいます。

ですから、リンクは、メニューなどの必ずリンクが貼ってあると誰が見てもわかるような場合を除き、基本的には初期設定をそのまま踏襲するのがいいでしょう。

3.現在地がわかる

トップページを経由せずに、検索エンジンの結果から直接コンテンツにアクセスしてきたユーザは、その情報を読んだ後に他にページがあるかないかを知りたがります。
そのとき、もし他のコンテンツやトップページへのリンクがなかったら、ユーザは他のページへの移動手段がないために、それ以上情報を探すことなく他のサイトへいってしまいます。
昨今では、検索エンジンを使った情報取得が多いため、トップページを経由する率は低いといえます。これは、このサイトも例外ではありません。

そこで、ユーザが今、そのサイトのどこに配置してあるページを見ているのかをわかるようにするために、以下のリンクを各コンテンツに用意しておきます。

  • HTML文書1つにつき、トップページに戻るリンクを入れる
  • 他のコンテンツへのリンクを貼る
  • そのページが属するカテゴリのトップページへのリンクを貼る
  • トピックパスを用意する
    (トピックパスとは、「Home→Information→SEOとは」というような、トップページから現在のページまでの道筋を示したリンクです)
  • サイトマップを用意する

4.情報が探しやすい

サイト内で情報を探しやすくする手段を用意しておきます。サイトを探しやすくするには、以下の2点の工夫をします。

  • サイトマップを用意する
  • 検索できるようにする

サイトマップとは、そのサイトの全コンテンツへのリンクをまとめたページです。
どこを見ればいいのかわからないユーザは、サイトマップを見る傾向にあります。サイトマップは必ず用意し、サイトマップからは全てのページにリンクを貼りましょう。

また、検索できるようにするには、GoogleのAdsenseというサービスを利用します。
Google Adsenseの、「検索向けAdsense」は、自分のサイト内検索用プログラムを設置することができます。
検索にはGoogleの検索システムを使うため、CGIの使えないサーバでも問題ありません。このサービスを利用するには、Googleアカウントを登録する必要があります(無料)。

※Google Adsenseによる検索は、サイトがGoogleによって解析されないと検索できません。サイトをつくったらURLをGoogleに登録しましょう

サイトをつくったら、まずユーザの立場にたって、客観的にサイトを眺めてみましょう。
また、アクセシビリティをチェックするツールを活用してみるのもいいでしょう。

→「HAREL」(アクセシビリティチェックツール)HARELを別ウィンドウで開く

→詳しくは「具体的なSEO」をご覧ください。

信頼感

そのサイトは信用できる、というユーザの信頼感です。
ユーザに信用してもらえるサイトとは、

  • 探していた情報が見つかる
  • みんなが薦める

ということです。

自分が探している情報がそこにいけば見つかる、という安心感は、そのサイトの情報量の多さを意味します。
ですから、サイトで情報を公開する場合には、重箱の隅をつつくかのように情報を徹底的に集めたり、関連情報を網羅的に調べたりすることが効果的です。
ページ数が多い、ボリュームが多い、ということです。これを実現するには、相当手間がかかります。手間がかかった分、ユーザの信頼感をかちとることができるのです。
面倒臭いな、と思ってはいけません。そして、自分だけがわかる書き方をしてもいけません。幾ら情報があっても理解できなければ、理解できる書き方をしているサイトを探して、ユーザは去っていってしまいます。

また、みんなが薦めるサイトとは、他のページからリンクが貼られているかどうかで判断されます(被リンク数という言葉で表現されます)。
しかし、単純に被リンク数が多ければいいということではありません。アクセス数の多いサイトからのリンクであれば、より重要度の高いサイトであるとみなされます。ディレクトリ型検索エンジンに登録するのは有効でしょう。また、有用な情報を掲載していれば、Yahoo!知恵袋などでの質問に対する答えのソースとして、リンクが貼られることがあります。このように、役に立つ情報として認められれば、リンク数は増えるのです。

上記3点を頭に入れて、正しい文法で、ユーザの利便性を考えて作成すれば、検索エンジンの結果表示の順位も自ずと上がることでしょう。

→詳しくは「具体的なSEO」をご覧ください。

不真面目なSEO(SEOスパム)

テクニックだけに走ると、たいていの場合SEOスパムとなります。
検索エンジンに、SEOスパムをはたらいていると認識されれば、そのウェブサイトは検索結果の順位を大幅に下げられてしまいます。だから、SEOなんて面倒くさいことはしない、という人であっても、SEOスパムについての知識を持っておくことは重要です。
以下では、これまでに行われたSEOスパムの例です。
このようなことをやれば、一時的には検索結果の順位は上がるかもしれません。しかし、やがてペナルティを受けることになるので、決してやらないようにしましょう。

テキストに関するスパム

初期の検索エンジンは、色々なキーワードがたくさん盛り込まれていると、そのページをキーワードに関連したページとみなしていました。そのため、情報がないにも拘らず、キーワードばかりを詰め込んだページが検索結果の上位にランクインしてしまうということが起こりました。
このスパムを行った人は、キーワードを記述したテキストは、背景と同じ色にしてしまうか、極端に小さい大きさの文字にするか、ページの本文とは離れたかなり下の部分に配置するか、初めから表示させない、という手法を使い、読者の目には見えないけれど、たくさんのキーワードが埋め込まれている、というページをつくったのです。

ですから、ページと関係のないテキストを詰め込んだり、読者が読めない状態のテキストを入れ込んだりといった、明らかに不自然なテキストをつくらないことがスパムとみなされない方法です。また、何もない空白の文字を入れただけの段落などもよくありません。空白を入れたいのであれば、透明な画像を配置しましょう。
さらに、キーワードがページの内容と関連するからといって、詰め込みすぎるのもマイナスポイントとなるようです。適切な数を心がけましょう。

→詳しくは「具体的なSEOスパム」をご覧ください。

リンクスパム

ウェブサイトの重要度は、被リンク数によって判断される、と先に述べました。
つまり、別のサイトからのリンクが多ければ多いほど、そのサイトは他者から評価されているサイト=重要なサイト、とみなされる傾向にあるのです。
これを利用して、中身のないサイト同士が互いのサイトをリンクしあうこと(相互リンク)で、被リンク数を上げようとする行為が行われました。このようなスパムをリンクファームといいます。
リンクファームは、通常の相互リンクでは問題にならないのですが、リンク集しかないサイトであったり、リンク先が内容がなかったりテーマに一貫性がない場合に、スパムであるとみなされるようです。

ほかにも、殆ど目につかないテキストや画像にリンクを設定することも、スパム行為とみなされます。また、自動登録リンク集などを利用することも推奨されません。

適切で有益な情報を増やすことで、まわりからきちんとリンクをしてもらえるようなページ作りをするべきです。

→詳しくは「具体的なSEOスパム」をご覧ください。

リダイレクトスパム

リダイレクトとは、そのURLにアクセスしてきた読者を、別のページに自動的にジャンプさせる行為です。サイトを移転した場合などに、読者を新しいページに誘導する目的で使われます。

リダイレクトを利用して、キーワードを沢山詰め込んだページで検索エンジンの検索結果の上位に表示させ、そのページにアクセスしてきた読者を、別のページに誘導する行為をリダイレクトスパムといいます。
アクセスしてきてゼロ秒でジャンプさせる、というような極端に短い時間でリダイレクトさせる設定になっている場合、リダイレクトスパムとみなされます。

→詳しくは「具体的なSEOスパム」をご覧ください。

このほかにも、テクニックのみに走って、ユーザの利便性を考えていないものは、現時点ではスパムとみなされなかったとしても、やがてスパムと判断されるかもしれません。
ですから、中身のないテクニックを使わず、まっとうな情報提供を心掛けるようにすることが、正しいSEOといえます。

SEOを行う業者

外注を行うことができない中小企業のウェブ担当者には、たまにSEOを売りにする業者から連絡が入ることがあります。
この業者に発注をして、検索エンジンの結果の上位表示を狙うことはいいことでしょうか。

SEOを行う業者には、正しいSEOを行う業者と、スパムを行う業者の2種類がいます(その両方を行う業者もいます)。
検索エンジンの検索結果の上位に食い込ませるには、既存のウェブサイトをチューニングする必要があります。そのチューニング方法をたずねてみましょう。
チューニングには、

  • コンテンツの配置といったサイトの構造そのものの見直し
  • 正しい文法によるHTMLで記述されているか、要素の使い方はあっているか、といったもの
  • 提供している情報量・キーワードの選定といった内容に関するもの

の3つがあります。

いずれも、やろうと思えば自分でできます。しかし、それには知識と経験が必要です。気長に試していける環境にあるならば、業者を使う必要はありません。じっくりと試していけばいいのです。
急いでいるのであれば、正しいSEOで実績のある業者がいるとすれば、そこにチューニングをしてもらうことは有益かもしれません。

その業者が良いか悪いかをみわけるには、他に手がけたサイトを教えてもらいましょう。そして、そのサイトのHTMLソースをみてスパムのチェックをしたり、検索エンジンで「link:サイトのURL」で検索したりして、被リンク数を調べたりすることで、ある程度のスパムチェックはできるかもしれません。

→さらに詳しくSEOのテクニックを知るには、「具体的なSEO」をご覧ください。

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UpDate:2009-11-24